藤くんが今日も冷たい件について(仮)【完】

「ごめん、わたーー」


「別に返事は求めてないから」



言葉が簡単に遮られる。



「返事はいらねーから。お前がバカでどうせ気づかないだろうから言っただけだし」



そう言って、切なそうな、そして儚げな表情をした影山修二は背を向けた。


それは私が初めて見る影山修二の表情で。


去っていく背中に私は昨日と同じように何も言葉をかけることができなかった。



「バカって……」



私は人知れずそう呟いた。


そして、影山修二とは反対に廊下をトボトボと歩き出し、角を曲がった時だった。






「……なんでキスされてんの?」