藤くんが今日も冷たい件について(仮)【完】

お昼の購買は戦場だ。


人がわんさかいて買うのが一苦労。


これだからいつもは避けていたけど、今日は仕方が無い。


たくさんの人混みを割って中心部へと近づく。


するとあるものが目に飛び込んできた。


あれは限定の焼きそばパン!!


1日10個限定の焼きそばパンが奇跡的に1つ残っている。


私はそれに手を伸ばした。


するともう1人同じことをしようとした人がいたようで、手に温もりを感じた。



「あ……」



声が重なる。


誰かと思うとそれは



「影山修二…」



だった。


私はバッと視線をすぐに逸らし、手を引っ込めた。


それでも影山修二からジッと見つめてくる視線を感じたけれど、私は気づかないふりをして視線を購買のおばちゃんに向けた。



「あ、おばちゃん、このジャムパンとコロッケパンちょうだい」


「……」