藤くんが今日も冷たい件について(仮)【完】

「なんでお前が辛気臭い顔してんだよ」


「え、いや、あの……」


「親父が死んだのは2年くらい前」



そう話しながら、私の方を見ることはなく、フライパンを持ちながら何かを炒めてる。



「そん時、俺はまだ中学生で、結構荒れててさ。そのせいもあって、結局、親父の死に目に逢えなかった」



そこから少しの間、空白な時が過ぎる。


何かを炒めているジューっと音だけが鳴り響くリビング。



「それが俺の後悔。迷惑かけた分、これからは母親と隼人に返していこうと思ってる」



こういう時、なんて言えばいいんだろう。


どういう顔すればいいんだろう。


せっかく影山修二が話してくれたのに。


何も出来ない自分がいた。