藤くんが今日も冷たい件について(仮)【完】

席にある自分のカバンを肩にかけると、今度は下駄箱へと向かった。


なんで、私はいつもこう空回りしてばっかなんだろうな。


今日、楽しみにしてたのに。


気づけばため息ばかりで、下駄箱にたどり着く。


帰りのピークが過ぎたのか、下駄箱はガランとしていて人影も見当たらなかった。


上履きから靴へと履き替える。


そして、玄関を一歩出ようとした時。


「おせーんだけど」