藤くんが今日も冷たい件について(仮)【完】

とりあえず級長が決まったところで休憩時間となった。



「よ!級長じゃん」



藤くんが廊下でトイレ帰りの私に声をかけてきた。


いつもなら声をかけられると飛び跳ねるくらい嬉しいが、今はさっきの出来事で頭がいっぱいだった。



「藤くん、大笑いしてたね」


「だってお前に一番似合わない役職じゃん。お人好しにもほどがあるな」



ちっ。分かってるさ。



「藤くん、私のために男子で立候補してくれるの期待してたのに」


「そんなめんどくせーことするわけねぇだろ」



あぁ、安定の冷たさ。