「誰かいい案はありませんかー?」


「何か意見はありませんかー?」



私の声も虚しく、ワイワイガヤガヤと一向に鳴り止まない騒ぎ声。


私の声はその騒ぎ声に完全に負けていて、誰の耳にも届いていないようだ。


この状況を分かってか担任の酒井先生もどこか行ってるし……


いや、たぶん分かってて、めんどくさくて私たちにやらせようとしている気がする。


ほんと最悪だ。



ーードンッ



そんな時、机を大きく叩いたような何かか鈍い音が聞こえた。


その大きな音と同時に凍りつくように一気にシーーンと静まり返える教室。



「……カフェとかでよくね?」



その大きな物音と沈黙を破ったのは



影山修二だった。



めちゃくちゃ機嫌悪そうで



眉間にしわなんて寄せてるけど……



もしかして



助けてくれた……?