「一緒に花火大会行かね?」



そう藤くんが言ったのは


いろんな意味で終わった中間テストも返却され


夏休みも目前という


とある7月の日のことだった。



「藤くん、それってデー「って、みどりが」



私の夢と希望はわずかコンマ1秒で打ち砕かれた。



「あの……みどりって言うのはカラーの緑色ではなくて佐伯さんのことでしょうか?」


「あ?そうだけど」



そうだけどって!

佐伯さんも一体なぜに私を誘ったんだ。
全くもって理解不能。

藤くんと二人で行けばいいだろ。二人でって。

いやいや、それはそれで困るんだけど。



結論。
天然美人が考えていることはよく分からない。