キーンコーン




「…チャイムが鳴りやがったし。
誰かさんのせいだからな」



そう言うと、藤くんは舌打ちをしながら歩き出した。



「あっ、待って!あの、一緒に教室まで行っていい?」



「…嫌だ」



ガーーーン……



「って言っても付いてくるんだろ。さっさと行くぞ」



「う、うん!!行く!」





今日も藤くんは冷たい。



けど、ほんのちょっぴり優しく感じるのは気のせいなのかな。