オフィスの華には毒がある

…………はい??


なんか、ムカつくんですけど。


「いや、別になにも……」


「嫌がる女の子をホテルに力づくで引っ張っていこうとするやつなんて、最悪だ」


……あ。嫌がってるの、傍目に見ても分かったんだ?しかも。女の子って!……でもなぜか、俄然湧き出る対抗心。


「別に嫌がってませんでしたよ、わたし」


キリッと言い放つ。

何言ってんの、わたし。本当は、尋常じゃない斉木くんの腕の力と、いつもと同じようなのに何故か笑っていない目が凄く怖かったくせに。
誰か助けて、って思ったくせに。


……でもさ。
こんな、チェリーおじさん(ボーイ、だなんて呼び名は勿体無い)でさえ、ホイホイ入るようなラブホに、わたしが躊躇ってたなんて思われたくない。