オフィスの華には毒がある

「はー、美味しかった。今日はお付き合いいただき、ありがとう」


木製のテーブルの上の食べ物が結構片付いた頃、主任が呟くように言う。


そうだ。電話をしたら、ちょうど買い物をするところだったタイミングのためか、

『えー、んじゃ一緒に食べようぜ!二人分買うんだと思えば、悩んでいたデリが、二倍選べる!お得だな、それ。……て言うか今丁度美味しそうなのありすぎて決められなくてさー』

と、女子同士が『トイレ一緒に行こう』くらいの気安さで誘われたんだった。


「……いえいえ、こちらこそ」


「あー、そういや話ってなんだった?」


がさがさと、パンの入っていた茶色い紙袋を無造作にまとめながら主任に急に言われて、急に動悸がしてくる。


そうだ。わたし、話があるって言っちゃったんだ。

やっぱり、やめたい。

折角何だか今日は楽しかったんだし、このまま解散したい。
今日は楽しいピクニックでした、ってことで終わりにしたい。

「えー……と」