オフィスの華には毒がある

ぶはは、と突然主任が笑い出す。

「あーあー、あそこね。ラブホ街の向こう側に、カフェがあるでしょ?そこだよ。なんで俺がパープルさんとそんなことを……あ、で、メイク頑張りなーの、一発目がとんでもなくアイライン紫色で、そんなわけで、パープルさんなんだけど」


いやもう。
フェロモンさんの、パープル由来とかどうでもいいです。

て言うか、何の話をしているんだわたし達は。


「ああでも、あのときは合意の、上だったんだっけ?」


少し声音を下げて、主任が呟く。


ああ。
今更この間のわたしの『口からでまかせで何とか主任にキスしちゃったことを濁す』という作戦がじわじわと効いてしまっているのね。


「……忘れました。わたしも酔っ払ってるんで」


……わたしも、一緒になって″酔っ払っています″宣言をする。

何をやっているんだ、わたし達。