オフィスの華には毒がある

もう一度腰を浮かせたり、降ろしたり……としていると、斜め後ろから声が掛かる。


「あー、遠藤さん。主任の別荘、どうしますー?来週、総務の方で大きい会議が入るから片付けないとまずいみたいなんですけど」


……はい??
同じ企画部の後輩君、今年入ったピッチピチの新人で。
て言うか、言っている意味が全くわからないんですけど。


「……別荘?」


自分のヒアリング能力に全く自信が持てず、素のトーンで聞き返す。


「はい。カタログ用の。あ、なんて上に申請出していたのかは謎ですけど……」


カタログ用の??
ダメだ、聞けば聞くほど分からない。

「で、嶋本主任は?」


「あ、出先からまだ戻っていないみたいで……」

「とりあえず、連れてって」


意味が分からないけど、とりあえずいくしかなさそうで。