オフィスの華には毒がある

「……彼氏と喧嘩でもした?」


わたしの言葉に、持っていたファイルを昭和のコントのようにどさりと落とす環。

その単純明快な分かりやすさは、安心感すら覚える。


「ななななんで分かるんですか?」


「いや……なんとなくだけど」


アルパカが彼氏とのデートのお土産だってことを知らなくても、きっと誰でも推測できるっての。


「今夜、飲みに行きませんか??」


えーーーー。
正直、号泣しながらお酒を飲み、トイレにこもり、揚げ句の果てに酩酊状態の環を背負って帰る自分の姿が即座に目に浮かんで。

……だけど。

チラリと見る環は、とてもじゃないけど何なら今すぐ号泣モードに入ってしまいそうな雰囲気で。


「いーよ。どこいくー?」

気がついたらオッケーを出しているわたし。