オフィスの華には毒がある

斉木くんはこのお店を『流行りだから』もしくは『新しいから』『話題だから』とりあえずセレクトしてるんだよね。


別にそれもいいんだろうけど。

なんとなく。


わたしがこのお店に来たかったのは、斉木くんの言う通り、″豆乳大好き女子″だということも、勿論ある。
スタバではソイラテが定番だし。

それに、揚げる油からこだわっているとか完全無添加のドーナツとか、そういう内容に惹かれてのこと。

斉木くんのような理由で心惹かれたわけでは全くなくて。

……別にどっちでもいいんだけどね。

可愛い年下君は、オンナの扱いに慣れていて。
そんな彼が流行りにのってお店をセレクトしてくれる。

どこだって楽しいはず。
理由にいちいちひっかかる必要なんてない。

なんにせよ、今、彼はわたしのために力を尽くしてくれているのだから、その部分に感謝して、一緒にいることに喜びを感じれば良いんだ。


何をしていても、どこにいても、楽しいはずなんだから。

仮にも、少しいいなと思っていた人なんだから。