オフィスの華には毒がある

そりゃあモテるよねぇ、と思う。


こんな人が社内にいて、しかもフレンドリーなら、そりゃあ、受付嬢から掃除のおばちゃんまで仲良くなるよ。


……本当、改めて、なんで今わたし『何かあったとき用に』というか、気に入って春先から買っておいた新しいワンピースを着て、今ここにいるんだろう。


まぁ、いいか。

一日限り。

今日だけ、こんな恋人気分を味わえば、それでオシマイ。


そうしたら、傷つけられた過去のわたしが報われる気がするんだ。


斉木くんは無実を証明するかのように、『本気だ』を繰り返していたけれど。

例えばそれを真に受けて付き合うのって違う気がする。


わたしと斉木くんはやっぱり釣り合わない。


……て言うか、なんか違う。

うまく説明できないけど、『釣り合う』とか以前の、問題のような。