オフィスの華には毒がある

そんなしょうもないやりとりをしているうちに、どうやらいよいよ終ることになったらしく、辺りが更にがやがやと騒がしくなる。


皆は各自、帰ろうとしたり、カラオケ行こうと騒いでいたり飲み直すと張り切っていたり。

さっきこっそり数えたら今日の飲み会は総勢28名に登っていて。


そんな中、わたし一人そっと抜けてもばれやしないと思ったのに、

「遠藤さん、大丈夫?」


かけられた声に、あ、と小さく声が出てしまう。

反射的に、

「大丈夫です」


と答えたものの、そのまんま何となく主任と二人、並んで歩く。


結構飲んだので、すっかり夏の空気みたいな夜の風が気持ちいい。


「主任、いいんですか?今日の主役ですよね?」


「いや。今日のは、部長が飲む口実が欲しかっただけでしょ」


……実際、主任の仕事の腕だけはすごいとちょっぴり思っているのだけど。

そんなこと、ここで言うと何だか変だから、言わない。