オフィスの華には毒がある

まぁ多分それも、
『ダサい見た目のわりに話が面白い』
みたいな、わたしからしても″お前どんだけ上からだ″とつっこみたくなるような話だったからね。


「……なんで、これね」





わたしが脳内であれやこれやと思いを巡らせているうちに、主任の説明は終わってしまったらしく。


「……へ」


わたしのデスクに今まで持っていた紙製の束を置いて、自席へ帰ろうとする主任。


……いやー。話を聞いていなかったわたしも、確かに悪いんだけど。
それにしてもさ、話を振るからには相手が上の空かどうか確認するとかさー……。


「主任、すいません、これなんですか?」


すっかり帰る気満々の主任の背中に声をかける。

伸ばした手が、うっかり背中の辺りに触れて。



……温かい、と認識すると同時に動悸が激しくなってしまったのは、今朝の悪夢がフラッシュバックしたから。