私だって知ってるー…
相手の一言で笑えて、相手の一言で泣ける。
相手の一つの行動で私は天国に連れて行かれ、相手のたった一つの行動で地獄にだって落とされるー…
ハルを好きになったときも、毎日がこうだった。
『……なんだ…私、恋してたんだ………』
なんで今何だろうー…
なんで今になって気付いたんだろう…
彼が“好き”と言ってくれているときに、どうして“私も好きだ”と言わなかったんだろう?
彼が私を想ってくれているときに、どうしていつの間にか君の事が好きになってたんだ、そう気付かなかった、言えなかったの?
『……え……あの……』
私に親切に声をかけてくれた人も私の様子にオロオロし始めた。
だって、私は、泣いていたからー…
『………ごめんなさい。
伝言、頼めますか…?』
やっとの声で、その人に伝えると、その人は困ったように、でも首を縦に振ってくれた。
『あの人に、“お断り致します”…そう、伝えてください…』
私は女の子に囲まれて、未だ私の存在に気が付いていない彼を指さし、そう伝えた。
『……分かりました…』
その人はそう言って、私から離れ、そして彼の元へと歩いていく。
私は彼に姿を見られたくなくて、その場を離れたー…

