「はーい」
ドアを開ければ、そこには予想通りの人が立っていた。
「ごめんね。ゆっくり来たつもりだったんだけど……早く着きすぎちゃったかな」
申し訳なさそうな顔で学が笑う。
「そんなことないですよ。元はといえば、寝坊した姉ちゃんが悪いんですから。わざわざ迎えに来てくださって、ありがとうございます。どうぞ、あっ、スリッパはこれ使ってください」
「ありがとう、お邪魔します」
脱いだ靴をきっちりと揃えた学が、来客用のスリッパを履いたのを見計らって、優は先に立って歩き出す。
「姉ちゃん、学さん来たぞ」
大慌てでテーブルを片付けていた遥のために、一応一声かけてからリビングのドアを開けると
「いらっしゃい!まなぶくん」
そこには、先程まで焦りまくってドタバタしていたとは思えない余裕の笑顔で、学を出迎える遥の姿があった。



