そんな遥でも、デザインがシンプルで色味もシックな大人っぽいワンピースに身を包んでいると、口を閉じている限りは年相応の女性に見えるから不思議だ。
あくまでも“口を閉じていれば”の話だが。
「あっ、今一瞬映ったお店!あそこのカルボナーラがね、美味しいんだって」
「へー……」
「今度一緒に行こうか!」
「学さんと行ってこいよ」
と言いつつ、見るともなしに変えていたチャンネルを一つ戻してみる。
画面には、その美味しいと評判らしいカルボナーラがタイミング良く登場した。
確かに、美味しいと評判になるだけあって中々そそられる見た目だが、さりげなく表示されている値段を見れば、その評価も頷ける。
むしろ、あの値段で美味しくない方がおかしい。
「でもねー、ゆうくんが作るミートソーススパゲティも負けてないと思うんだ。だってゆうくんのは、ミートソースもちゃんと手作りだもんね」
「店で出てくるカルボナーラと、俺が家で作るミートソースを比べるな」



