【完】翼をくれたキミ

「美麗、脅かしてゴメンな」



びっくりした。



あたしはここまで来て彼らの正体が分かってしまった。



「俺等は翼龍っていう暴走族なんだ…。」



隼斗の口から出たその言葉はまさにあたしが予想していたことだった。



「今まで黙っててごめんね」



郁哉が申し訳なさそうに謝ってくる。



翼龍の事は何となく知っていた。



全国No.1の暴走族だってことを小耳に挟んだことがあった。



強くて美形揃いの暴走族だってことを…。