それから親父は仕事にのめり込んで俺達を放置するようになった。




元々、二人で経営していた店も畳んでしまった。



母さんはそれに対して文句は何一つ言わなかった。



ただ、ただ、悲しそうな顔をしていた。



『郁哉も暴走族なんかやめて経営学を学べ。いい大学には入れ』



『自分は普通のサラリーマンだったくせに俺に指図すんじゃねぇよ。』



経営学なんて学んだことねぇだろ?