奥からまた女性が出てきた。50代くらいに見える。この人は洋服を着ている。

「凛ちゃんの彼氏ってハンサムねぇ!」



そしてその後ろから、後輩だろうか、見たことのある女子生徒たちが顔を出した。


「ほんとほんと!超カッコいい!!
何部なんですかー?」

「俺?俺は陸上。」

「すごーい!
走る系?投げる系?」

「えっと中距離なんだけど…わかる?」



話しながら、部屋の奥へと誘導される。

凛は上着を脱いでセーター姿で、お湯を汲んでいた。



「凛ちゃん?今日は彼氏さんにお茶を飲んでもらいましょ!」

その言葉に、凛がばっとこちらを向く。