「待ってよ!」 一応希尋も待っていてくれたみたいだった。 ちょっぴり意外そうな顔をする私に、希尋は呆れの目を向けた。 「初めて来た人を置いてくわけないでしょ」 それはそうだけどさ。 「……だって希尋鬼畜だし…………」 「置いてくよ」 「いえ、何でもアリマセン」 黒いオーラを出す希尋は、最早無敵だ。 逆らえるわけがない。