蓮に睨まれた瞬間、息が苦しくなった。
＿＿＿＿もしかして、今まで蓮が物言いた気な目で見ていたのは、私を信じようとしていたから？
何、それ。
私を、蘭華の姫から下ろすって。
蘭華の恥だって。
言ったのは、蓮なのに。
分からない。
ただ息が早くなって、ドクドクと心臓が音をたてる。
苦しい。
何で、何で。
蓮が、そんな目をするの。
裏切られたみたいに、傷ついたみたいに。
裏切られたのは、私なのに。
＿＿＿＿苦しい。
息が吸えない。
「………礼央？礼央！」
何を、間違えたんだろう。
どこで、間違えたんだろう。
私は何を、信じれば良かったんだろう＿＿＿＿
