頭を捻らせてると、郁也は不意に私の頭を掴んでる手を離した。 チラリと郁也を見るともう顔は赤くなかった。 「あのさ…」 呟くようにして私を呼ぶ郁也。 「ん?なに?」 郁也は少し照れたように自分の頬をかいていた。 「俺も……」 耳をすましていないと聞こえないようなか細い声。 「俺も、おまえのこともっと知りたい…」 低く掠れるような声で言われ、不覚にもドキリとしてしまう。