「まだ終わってねぇよ。」 郁也はゴミ箱を私の顔の下に持ってきて前髪を大胆にもチョキっと切った。 そ、そんな躊躇いなく…… 「前髪長くてうっとおしそうだったからな。お前可愛いんだし顔見せたほうがいいよ。」 「私は可愛くないけどありがとう。」 私がそう言うと郁也は自分のカバンをあさりはじめた。 「おまえさ、メイクセットとか持ってる?」 「え、持ってないけど……」 私がそう言うと郁也は、やっぱり。とつぶやく。