私を思いっきり抱きしめた智也
あぁ、そっか……私のことが好きなんだね
なんでこんなに醜い私を好きになるんだろ
「うぅっ…ひっく……」
ーギュッ
智也の服を握り締める
「わ、たし……も、う……無理…かなぁ」
上を向いて無理やり笑みを浮かべる
心がもう持ちそうにないよ
優羅が私の知らない女といた事
私に対する冷たい態度
私のことを知らないふりしたこと
もう、無理……かな
私はボーとしたまま家に帰った
智也が辛そうな顔をしているのを見た
けど、私には応えられないよ…
ごめんね。智也
その日から私は部屋からでなくなった

