胸の真ん中あたりをぐしゃりと掴む


どうして俺はこんなにも醜いんだ


俺の方が莉琉と過ごした時間は長い


なのにどうして………


……考えたって仕方ないか


離れていた間も俺はずっと莉琉が好きだった


「…………俺の初恋は叶わないな」


空を眺めて小さくつぶやいた


「智也ー?行くよー!」


離れたところで手を振っている莉琉


はぁ、子供か?


俺は小さくため息をつき莉琉の所に向かった








葛城 智也 side end