「あ、りがとう」


「うん。とりあえず、遊ぶか?」


「海?」


「まぁ、そうだな」


「うん、そうしようかな。
昨日あんまり遊べなかったし」


にこっと笑った莉琉


「莉琉は笑ってた方がいい」


俺は少し微笑んだ


「智也、最近よく笑うよね。
智也も笑ってた方がいいよ!」


「ふっ、バーカ」


莉琉の頭をなでた


「後で、優羅とちゃんと話すよ」


俺の手を
そっととった莉琉は真剣な顔をしていた


「そうしろ。仲直りしないと
お前らはずっとそのままだからな」


チクンと心が痛む


これは気のせいだ


でも、心の底では仲直りをして欲しくない


ずっとこのままでいいと思っている自分もいる


このどす黒い感情を消したい


あぁ、胸が苦しい