「………き?…あーねーき?」


「あ、ごめんごめん。なに?」


ボーっとしてたみたい


「いや、ついたけど」


え?


目の前の建物を見上げる


で、でか…


「あ、姉貴。言ってなかったけど俺、幹部ね」


「あー、幹部ね。はいはい。……え、幹部?」


「え、何その返事。ありえないみたいな感じは」


え、ありえないもん


「まぁ、いっか。じゃ、行くよー」


私の手を掴んだ流斗は
ずんずんと倉庫の中に入っていく


え、えぇ?!


「流斗さん、こんちわ!」


「おかえりなさい!流斗さん」


「おっす!」


皆の様子を見ると流斗は慕われているらしい


ふふっ、ほんとお兄ちゃんに似てる


周りの人達は私を凝視している


「り、流斗さんが女と手を繋いでいる?!」


は?どういうこと?