「あんなに数学苦手だった染井さんが、まさか高校いけるなんて、先生びっくりしたよ」 「先生、それ、嫌味ですか」 「褒めてるんだよ、ひねくれものめ」 そう言って、わたしの頭をポンポンとなでた。 先生は、わたしの目の前に座った。 同級生だったら、こんな感じだったのかな。