食堂に行こうとしたけど......
グイッと誰かに引き止められて。
「な、何?」
後ろを振り返ったら、まさに食堂に行こうとした理由の張本人がいた。
「あ、ごめんね。岩渕さんこれを落としたから........」
「あー、そうなんだ!ありがとう」
私の携帯からストラップが取れていたみたい。
.......お気に入りだったんだけどな。
「亜美、行こう」
「あ、うん。それじゃあ」
優真にもう一度お礼を言って連の後ろを着いていく。
「........亜美、大丈夫?」
「平気だよ~」
にっこりと笑い、安心させる。
けど、やっぱり優真の笑顔は苦手だ。
────どこか怖い。
