教室まで必死に走った。 運動神経の悪い私は何度も足がもつれて転びそうになる。 その度に手をついて態勢をたてなおす。 「サツキ!!!」 教室の扉を思い切り開けた。 自分の席で伏せていたサツキは、びっくりしたように顔を上げた。 「ユズリ…?何…、なんか用ですか?」 明らかにいらついたように貧乏揺すりをしている。