トウヤは、去年までヤンチャしていた。 いわゆる問題児で、この地区をしめていた。 多分トウヤを知らない人は少ないし、今でも恐れられているらしい。 「ユズリ、喉乾かない?」 トウヤに言われて、自分が喉がカラカラだったことに気が付く。 小さく頷くと、トウヤは近くの自販機まで走っていった。