「あ タッくん、はよー」
「タッくんじゃねえ 拓海だコノヤロウ」
一番最初に反応したのは 美穂だった。

こいつは 土屋拓海(ツチヤ・タクミ)
幼稚園からの腐れ縁で 一回も自分と他のクラスになったことがない
わたしの弱味を色々握っている、いわば天敵だ

「拓海!!!おまえサイコーやわ!!!!」
と叫びながら拓海抱きつく弘樹。
え?どういうことだ?
「だろ?」
と笑いながらこっちを見た

!!??

「あんたか!!!!人の過去をバラしたのは!!!!!!!!!!!!!!」
「いーじゃんいーじゃん♪ 楽しいことはみんなで分け合おうよ?」
「楽しいこと!?そーとー恥ずかしいんだけど!」
「いいじゃねえか 凛のコトがみんなに知れて、また仲が深まったんじゃねえ?」
「どこが!?つーか下の名前で呼ぶな!」
拓海がむすっとなる
「なんで?いいじゃん。り・ん♪」

ぶわぁああっと鳥肌が立つ

「消えろ!!最悪!!」
「嫌だよ。だって俺は凛に迷惑をかける為に生まれてきたんだから」
フフッと不敵に笑う拓海。


こいつは悪魔・・・いや、魔王だ。