なんだろう。すごく、胸がドキドキする。 空調が効いてた保健室にいたのに、むしろ熱くなった気がする。 一体私の体に何が起こったのだろうか。 「私、変だな。まあいいや」 早く練習に戻ろう。 さっきの出来事は忘れよう。 下駄箱で靴を履き替えていると、またあの声が。 「おい」 隆斗が追いついてきたらしい。 「……なに?」 私はペースを乱されまいと、わざと冷たい態度を取った。