貧乏家のお嬢様

おかしい。

やっぱりおかしい。


バイオリンのレッスンはしばらく休みになるし。

岡田に電話をしても出ないし。


それに…


迎えにも来ない。

もうどれくらい時間が経っただろう。


待ちくたびれてしまった私は…


「もういい、歩いて帰ろう。」


学校から家まで歩くことにした。

とは言っても、いつも車で送り迎えをして貰ってるときに道は覚えたし、そう遠くない。

それに、荷物も重いという訳でもないので別に苦ではなかった。


その間も、ずっと岡田には電話をかけてはみた。

しかし、一向に出ることはなかったので諦め、後半はただひたすらに歩くことに専念した。


けど、この時の私はまだ、この後もっと最悪な事態に巻き込まれることなんて知る由もなかった。