眉を顰めれば、澄まし顔の美織がぺたんこの前髪を整えながらこちらを見上げた。
「ホントはハヤカワのこと、美織が奪ってやろっかなって思ってたんだけど、トクベツにやめてあげる」
「はあ? ガキのくせに何言ってんの」
「だってハヤカワかっこいいじゃん。美織、ちょっとスキになりそうになったもん」
「あんた趣味悪いんじゃないの」
「でも美織、オジサンにはキョーミないから、フジシマに譲ってあげる」
「……」
小学生にとっちゃ早川ってオジサンなのか。本人がいたら傷つきそうだ。是非聞かせてやりたかった。
思わず鼻で笑えば、それに動じない美織は憂いを込めた溜息を吐く。
「フジシマ、油断してるとすぐフラれちゃうよ?」
「……あんたに口出しされる義理はないってーの」
どこまでもませたクソガキである。いっちょ前な口を利いて、親の顔が見てみたいわ。
……ああ、もう少しで見れるのか。
ていうか早川なんか勝手に引き取ってくれって感じだけど。そしたらあいつガチでロリコンじゃないの。何それオモシロ。

