「どうして…」



「私陸の役に立ちたくて…今回だって難しい取引だったみたいだし、契約できて嬉しそうだったから。もし今回の事で杉田さんの気分損ねたら契約解除されるかもしれないじゃないですか…」




「優奈ちゃん…」




それって…



陸さんの事が好きだから…?



だからこんなに必死になって…




優奈ちゃんの気持ちは痛いほどわかる。




私だって取引先とはうまくいってほしい。



でも杉田さんが優奈ちゃんにそんな事言ってたなんて。



やり方が汚い。




「わかった…。優奈ちゃんが私に言ってくれてよかったよ。杉田さんと二人だけなんて危ないもの」




「ごめんなさい奈緒さん、またご迷惑かけちゃって」



優奈ちゃんはぺこりと頭を下げた。