「あー、でもあいつ頭いいから、結構奈緒の役に立つと思うよ?」



「そうなの!?」



聞けば優奈ちゃんは、この辺ではかなりレベルの高い高校に通っていた。



す、すごすぎる。


才色兼備とはまさにあの子の事を言うんだ…




「そんなことより」




陸さんが立ち上がって私の席の方に歩いてきた。




「え?なんか私またミスした!?」



「いや。ちがくて」




私の後ろに来ると、ぎゅっと後ろから抱きしめられた。




「陸さん!?…ここ事務所」



「わかってるけど」



「どうしたの急に!?」



頭の中がパニックになる。




「ちょっと休ませろよ」




陸さんの抱きしめる力は弱まらず、次第に強くなっていく。