春日に向かって手を広げると、おずおずとしながらも俺の手に収まってくれる。 細い身体をぎゅっと抱きしめた。 やっと、触れられた。 ずっとこうして触れたかった。もう何ヶ月ぶりに感じた。 体育祭が終わるまでは春日に触れられない。…絶対甘えてしまう。 ……衣装選びのときは我慢できなかったけど。 春日の手が俺の髪に触れる。 それが心地よくて、抱きしめる腕に力をいれた。