---ていうか、そこまで考えてるんかな、こいつら---

 ちらりと、額を突き合わせて悩んでいる貫七と政吉を見る。
 貫七は、多分考えていない。

 元々目的が違うのだ。
 政吉たちと行動を共にしているのも、多分捜索要員の確保なだけだろうし、それ以上に、財布なだけだ。

---ていうかさ、手代はともかく、このお嬢さんはどうなんだって話だよ---

 手代にとっては、店さえ残ればいいのではないか。
 このお嬢さんの味方をするのも、妾の子供が跡取りになったら、今の地位が危ういとか、そういう派閥闘争のようなものがあるのだろう。
 お嬢さんのためだけではないのではないか。

---お嬢さんにゃ、そこまで店を守ろうという気迫はないように感じるんだなぁ。まぁ、どこの馬ともわからん女の子供に自分がいるべき場所を奪われるのは、胸糞悪いだろうけどさ---

 何だかこのお嬢さん、覇気がないのだ。
 この旅だって、お嬢さんの意思ではないのではないか。

 ただ政吉も、無理やり我を通す男ではなさそうだから、政吉一人だけの暴走ではないはずだ。
 多分望んだことではないが、拒否もしなかったのだろう。

 政吉の提案に頷いただけだと思われる。
 どうでもいい、という感じで。
 世の全てが、もうどうでもよくなっているのではなかろうか。