物凄い速さで近付いてくる気を感じ、外に出たのだろう。
一応構えは取っているが、感じる気の大元は自分の気だ。
そのせいで、どうしたもんかと迷っていたらしい。
が、目の前に現れたのは怪しげな雲。
しかも物凄い速さのまま、自分に向かってくるではないか。
ぎょっとした表情で雲を見た行者は、次の瞬間、身を翻した。
こちらの雲はそんな急な方向転換は出来ず、行者のすぐ横を、びゅおっと通り過ぎる。
そしてそのまま、あばら家に突っ込んだ。
「うきゃーーーっ!!」
叫び声と共に、木の葉が一回転して地に降り立つ。
片手でしっかりとおりんを抱き、もう片方の手には、これまたしっかりと、おかきの重箱を持っている。
小薄も一回転しつつ、衝撃に吹っ飛んだ貫七に向かって、扇を突き出した。
壁に激突しそうになっていた貫七は、その一歩手前でぴたりと止まり、そのまま、どさ、と地に落ちた。
「さてさて。お初にお目にかかる。先に貫七が文で知らせたであろ? わしは稲荷山の小薄じゃ。お主も名ぐらいは知っておろう」
えへん、と胸を張り、扇を顎に当てて言う。
雲から逃げていた行者は、建物の陰から顔を出し、まじまじと小薄を見た。
一応構えは取っているが、感じる気の大元は自分の気だ。
そのせいで、どうしたもんかと迷っていたらしい。
が、目の前に現れたのは怪しげな雲。
しかも物凄い速さのまま、自分に向かってくるではないか。
ぎょっとした表情で雲を見た行者は、次の瞬間、身を翻した。
こちらの雲はそんな急な方向転換は出来ず、行者のすぐ横を、びゅおっと通り過ぎる。
そしてそのまま、あばら家に突っ込んだ。
「うきゃーーーっ!!」
叫び声と共に、木の葉が一回転して地に降り立つ。
片手でしっかりとおりんを抱き、もう片方の手には、これまたしっかりと、おかきの重箱を持っている。
小薄も一回転しつつ、衝撃に吹っ飛んだ貫七に向かって、扇を突き出した。
壁に激突しそうになっていた貫七は、その一歩手前でぴたりと止まり、そのまま、どさ、と地に落ちた。
「さてさて。お初にお目にかかる。先に貫七が文で知らせたであろ? わしは稲荷山の小薄じゃ。お主も名ぐらいは知っておろう」
えへん、と胸を張り、扇を顎に当てて言う。
雲から逃げていた行者は、建物の陰から顔を出し、まじまじと小薄を見た。


