「……ガ、ガキ?」
目を丸くする貫七をじっと見、少年は一旦葉に潜ると、再びがささ、と葉音を鳴らして飛び降りてきた。
「何だ、どうしたんだ。お前一人か? 迷子かい?」
貫七が、少年の前にしゃがみ込んで言う。
その態度に、今度は少年のほうが驚いた顔になった。
「あんた、おいらを迷子だと思うのかい」
「あ? そらぁ。こんな山奥にガキ一人なんざ、そうとしか思わねぇだろ」
ただの山なら捨て子かとも思うが、ここは神域だ。
いくら何でも、稲荷山に子を捨てるようなことはしないだろう。
もっとも、少年はさほど小さくもないのだが。
「そうでなくて。普通こんなところでおいらみたいな奴に会ったら、まずは物の怪と思うんじゃないのかい、人ってのは」
「ああ」
なるほど、というように、貫七は頷いた。
「そういうもんかな。でもま、お前さんからは、妙な感じは受けなかったぜ」
気を感じることの出来る貫七は、当然そういったものもわかる。
対応出来るわけではないので、関わり合いになりたくないのは普通の人と変わらないが、例え物の怪の類であっても、良いモノか悪いモノかはわかるのだ。
そして悪いモノでなければ、普通に接していいと思っている。
物の怪だろうと人だろうと、そう悪い感じは受けなかったので、貫七は別に気にすることなく声をかけたのだ。
目を丸くする貫七をじっと見、少年は一旦葉に潜ると、再びがささ、と葉音を鳴らして飛び降りてきた。
「何だ、どうしたんだ。お前一人か? 迷子かい?」
貫七が、少年の前にしゃがみ込んで言う。
その態度に、今度は少年のほうが驚いた顔になった。
「あんた、おいらを迷子だと思うのかい」
「あ? そらぁ。こんな山奥にガキ一人なんざ、そうとしか思わねぇだろ」
ただの山なら捨て子かとも思うが、ここは神域だ。
いくら何でも、稲荷山に子を捨てるようなことはしないだろう。
もっとも、少年はさほど小さくもないのだが。
「そうでなくて。普通こんなところでおいらみたいな奴に会ったら、まずは物の怪と思うんじゃないのかい、人ってのは」
「ああ」
なるほど、というように、貫七は頷いた。
「そういうもんかな。でもま、お前さんからは、妙な感じは受けなかったぜ」
気を感じることの出来る貫七は、当然そういったものもわかる。
対応出来るわけではないので、関わり合いになりたくないのは普通の人と変わらないが、例え物の怪の類であっても、良いモノか悪いモノかはわかるのだ。
そして悪いモノでなければ、普通に接していいと思っている。
物の怪だろうと人だろうと、そう悪い感じは受けなかったので、貫七は別に気にすることなく声をかけたのだ。


