「それに、見ず知らずのお方に、このように迷惑をかけるものではありませぬ」
重ねて言われ、ちらりと娘が貫七を見た。
「いやまぁ、俺は興味本位なだけだから、別に構わねぇんだけど……」
歯切れ悪く言いながら、貫七は山を見上げた。
この娘一行に同行したのは、強力な手掛かりだからだ。
が、娘側から見たら、何の関わりもないのだ。
単なる親切心で付き合ってくれていると思われているに違いない。
---確かにこんな山の中で人探しなんざ、興味本位だけでどこまでも付き合う物好きはいねぇわな。あんまりしつこいと、怪しまれる---
興味本位だ、というなら、とっとと引き下がるべきだろう。
「てことは、まだまだ山の上のほうってことかい?」
娘の横に座りながら、何の気なしに貫七は口を開いた。
老人も座り、山のほうに視線を投げる。
「私ぁここは初めてなんで、まさかこんな山だとは思っておりませんで。何でも谷から滝のほうに抜けた辺りとか聞いておりますが、おそらくまだまだ上でしょうなぁ」
はぁ、とため息をつく。
ほとほと疲れているようだ。
貫七も、興味を失ったように空を仰いだ。
「そうかぁ。そらぁ諦めたほうが無難だぜ。ここから先は、まだまだ険しそうだし、お嬢さんの身体も心配だ。ご老人の言う通りだぜ。性別なんか、いいじゃねぇか。お嬢さんの身体のほうが大事だぜ。一人だけの身じゃねぇんだろ」
重ねて言われ、ちらりと娘が貫七を見た。
「いやまぁ、俺は興味本位なだけだから、別に構わねぇんだけど……」
歯切れ悪く言いながら、貫七は山を見上げた。
この娘一行に同行したのは、強力な手掛かりだからだ。
が、娘側から見たら、何の関わりもないのだ。
単なる親切心で付き合ってくれていると思われているに違いない。
---確かにこんな山の中で人探しなんざ、興味本位だけでどこまでも付き合う物好きはいねぇわな。あんまりしつこいと、怪しまれる---
興味本位だ、というなら、とっとと引き下がるべきだろう。
「てことは、まだまだ山の上のほうってことかい?」
娘の横に座りながら、何の気なしに貫七は口を開いた。
老人も座り、山のほうに視線を投げる。
「私ぁここは初めてなんで、まさかこんな山だとは思っておりませんで。何でも谷から滝のほうに抜けた辺りとか聞いておりますが、おそらくまだまだ上でしょうなぁ」
はぁ、とため息をつく。
ほとほと疲れているようだ。
貫七も、興味を失ったように空を仰いだ。
「そうかぁ。そらぁ諦めたほうが無難だぜ。ここから先は、まだまだ険しそうだし、お嬢さんの身体も心配だ。ご老人の言う通りだぜ。性別なんか、いいじゃねぇか。お嬢さんの身体のほうが大事だぜ。一人だけの身じゃねぇんだろ」


