そんな私を見て、折れたと勘違いしたのか。
先輩は少し息を吐いて、微笑む。
「とにかく俺、毎日来るから!」
そして腕を持ち上げて、私の頭へ。
気づけば、ポンポン、と撫でられていた。
「またね」
そう言うと、教室を出て行った、先輩。
呆気にとられて、音1つしない教室。
先輩は、なんだか満足そうだったけど。
何にも、整理できない。
思考停止中の私の頭。
それが再び動き出したのは、周りのみんなが、ワー!とかキャー!とか、叫び出した時で。
それは、興奮とか、嫉妬とか、好奇心とか。
いろんな感情がこもってて。
でも、私は受け止められなくて。
やがて人に囲まれて、質問攻めに遭いながら。
これからの高校生活への大きな不安が、頭の中をよぎっていた。

