「あ、そうだ」
「どうしたんですか?」
「名前、教えてよ!何かの縁だと思って」
確かにこんなに話したのに、まだ名前も知らない。
それも変だ、なんで気づかなかったんだろう。
「はい。私、1年2組の晴田柚麻です。よろしくお願いします」
簡単に自己紹介をする。
そして頭を下げた。
「柚麻ちゃんか〜可愛い名前だね」
「…ありがとうございます」
またこれも、誰にでも言ってるんだろうなあ。
思わず苦笑い。
そして顔を上げるとき、視界に入った、先輩の上履き。
4月に新調したのか、まだ白が目立つそれ。
それでも、あまり綺麗そうには見えない。
だって…。

