「ほら、手かせ。」
「はい…」
処置をするにはやっぱり手は触れられる。
…お父さん以外で男の人に手を触られたことなんてないから恥ずかしいっ!!

消毒液を付けられると痛みがはしった。

「っ!」

「…すまねぇっ!…大丈夫か?…ったく…お前がほっとくからだろうが。」
「すいません…」

消毒液を付けた後は包帯を巻かれた。
…そんなに大変な怪我じゃないのになー。
…もしかしたら高島さんって…結構な心配症なのかな?

「もう大丈夫だろ。痛くねぇか?」
「はい…わざわざすいません…」

…ん?待って?私…
高島さんに…手を握られたまま?
「…!!」
「ん?どうした?」
高島さんはすごい余裕がある…寧ろ気にしていないような…
「あのっ…手を…」
そう言ったらやっと気付いたらしい。
高島さんも赤面した…
「す、すまねぇ!!」
「い、いえ…!」
高島さんは慌てて手を離してくれた。