この声が届くなら。

「話して...くれた」



泣き止んでいた
渚ちゃんの涙を流してしまったのは私。








「久しぶりに聞いた」



渚ちゃんは家族以外で
私の声を知っている唯一の存在。

いつだって側にいて笑いかけてくれた。






『ありがとう』



私が話すだけで笑ってくれる人がいる。

涙を流してくれる人がいる。